こんにちは、本間です。
ゴールデンウィーク真っ最中ですね。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
私は仕事です(ゲロゲロ!)
本間家は、家族を皆、週末に田舎に連れて行きました。
G.W中は妻も子供も田舎で過ごすとのことで、私だけ単独で東京に帰還。
今週は、外食三昧になりそうです笑
ということで、今回は「キャッシュフロー」について。
このブログを読んでくれている方は、私がキャッシュフローを重視しながら、
不動産投資を進めているのをお分かりになってくれていると思いますが、
一口にキャッシュフローと言っても、色々な考え方があります。
強引にキャッシュフローを出す方法もあります。
例えば、「耐用年数以上の融資を長期間引く」なんてのは、典型ですよね。
築30年の鉄骨に30年融資を引くとか。
まあ、こういう耐用年数以上のローンが引ける銀行自体、限られているのですが、
これは危ないんです。
人によっては、
「融資年数が長く伸びれば、
それだけ1年に返済する金額が少なくなるんだから、
手残りが多くなるよね?それでいいじゃん!」
って言われる方がいます。
私から言わせてもらうと、
そこまで分かっていて、なぜそんな融資を組んじゃうの?って話です。
だって、融資期間を長くするってことは、
一年あたりの返済が少なくなるんです。元金が減りません。
残債がなかなか減らないんですよ。
元利金等だから、初期の返済はほとんどが金利です。
例えばですよ。
Aさんとしましょう。Aさんが築30年S造利回り9%の物件を買いました。
(この条件で買っている方、現実にいますよ?)
5年して、鉄骨の築年数が35年になりました。
見た目も古臭くなり、入居率も低下してきました。
どんなにテコ入れしても、入居率が上がりません。
であれば、売却するか、となります。
ただ、5年ではなかなか残債が減っていません。
「高値で売って売却益を得るどころか、
最低でもAさんが買った金額と同じ金額じゃないと売れない」と
業者さんに言われてしまいました。
Aさんは
「よし分かった、今回のは良い勉強になった。
とりあえず、私の購入時の金額で良いから、売ってくれ」と伝えます。
ただ、待っても待っても業者さんから返事は来ません。
しびれを切らして、「売却状況はどうなっているんだ?」と電話してみると、
業者さんは開き直って、こう言いました。
「こんな耐用年数overのS造の入居率低い物件、誰も買いませんよ。
銀行の融資も誰もつきません。
利回りがよければまだいいですが、利回り9%ですよ?
もっと金額を下げてくれないと、
やはり難しいですね。」
Aさんは、イラっとして、
この業者に任せるのをやめました。
「こうなりゃ、このままあと25年持ち切ろう!とりあえず、明日から空室を埋める!」
と考えた矢先。
管理会社さんからの電話です。
「あーAさん、申し上げにくいんですが、2室退去されます。
あと1室が家賃を下げろと言っています。
次の入居の条件どうしますか?今の家賃だとかなり厳しいですね」
Aさんは、考えに考え、とりあえず入居してもらわないと意味がないと考え、
家賃を下げることにしました。
しかし今は繁忙期ではありません。
入居はしばらく先になる可能性が高いでしょう。
そんな中、再度管理会社から電話が。
「Aさん、すみません。入居されている方からクレームがあり、
屋上から水漏れがあるとのこと。1室だけじゃなく、複数です。
とりあえず見積もりを出しました。このぐらいです。」
Aさんは見積書を見て驚愕。
一気に数百万円の支出です。
Aさんは通帳とにらめっこしながら、
ある決断をします。
売却を依頼した業者さんに再度電話をし、
先日の非礼を詫び、売却損が出てもいいから、早く売却するよう、お願いしました。
この選択は私は正しかったと思います。
なぜなら、ここから多分デッドクロスが出るので、
さらにキャッシュフローが悪化しますからね。
もちろん一概に上記のストーリーは当てはまりません。
都内でめちゃくちゃヴィンテージ感溢れる鉄骨であれば、
おしゃれな若者が入居待ちをするかもしれませんし。
私が言いたいのは、キャッシュフローを重要視しなければならないが、
見かけのキャッシュフローだけ増やしても意味がない、
それどころか損になる可能性もあるということです。
築古物件を買うのであれば、
やはり残債が早期に減るような物件、
それでもキャッシュフローが残るような物件を選ばなければ意味がありません。
築古を買うというリスクがあるのですから、それを別の何かで補わなければならないのです。
最近は、さすがに築30年のS造とは言わないまでも、
かなり収益性が低い物件を、
「とりあえず銀行で融資でたから、買っとこう」
的な考えで、即購入される方が多くなって来ました。
全く旨味がない物件を、融資が出るという条件だけで買ってしまうのは、
やはりリスクです。
これから、銀行の融資が絞られ、物件価格が下落してくる中、
高値で物件を掴んでしまったということだからです。
これからは、物件がかなり売却がしにくくなります。
売却するには値段を下げるしかありません。
出口が厳しくなる物件を購入していると、
後々回らなくなってしまうことが十分に考えられるので、
ぜひ、一度購入の基準を見直してもらいたいと思います。
初めまして
32歳 現役勤務医のorangeと申します.
先日このブログを拝見しまして,「もっと早くこのブログに出会いたかった」と感じた次第です.
お恥ずかしながら,医師になりたての頃に型どおりの新築区分物件の勧誘にあい,勢いに負けて立て続けに10部屋の購入をしてしまいました.
不勉強であったため「CFは通常数千円のマイナスが一般的で,還付金で最終的にプラスになる」という,今から考えればとんでも理論を真に受けてしまいました.
初めの5年間は諸経費を差し引いて年間20万円程度のマイナス,還付金による相殺で最終的に数10万円のプラスといったところです(大阪都心部1R.融資額1500〜2000万,計1.5億.表面利回りは5%程度.CFは月5000円〜-3000円).
新築プレミアがなくなることでの家賃低下,空室率上昇,来るべきデッドクロスを想定して,自己資金での繰上げ返済と銀行との金利交渉でなんとか返済比率80%程度まで減らし,現在も別の銀行に繰上げ返済と金利交渉を行なっている段階です.
この現状で最終的にプラスにできるとは思えませんが,なんとか早期に繰上げ返済を繰り返すことで,返済比率50%程度まで持っていければと思っています(なんとか破産は避けてCFの出る状態に持っていきたい).
投資のスタートでつまづいていますので救いようがないのは承知していますが,今後の経営方針で何かアドバイスがあればご教授いただければ幸いです.
orange様
ご返信遅くなりました。
コメントと、経緯をお書き頂き、ありがとうございます。
なかなか辛い状況ですね。
別途メールをお送りします。
どうぞよろしくお願いいたします。
本間